ビジネスコミュニケーションのあれこれ

ビジネスコミュニケーションのヒントになるような記事ピックアップして、実践的な考え方や気づきを綴っています。

暗黙知より形式知化。

中小企業で、

あまり人材の入れ替わりがないと、

仕事が属人的になり、

「言わなくても、わかる状態」

が続いてしまうようです。

 

もちろん、これは、

中小企業に限らないかな。

 

コーチング研修を、

管理職やリーダー向けに提供するとき

『部下の話をよくききましょう』

と「聴く」スキルの重要性を伝えるのですが、

 

その企業によっては、

『わかるように説明したほうがいい』

ケースが増えてきたように思う。

 

この

「わかるように説明すること」が

欠けているのではないか、と、

課題提議すると、

 

たいていは、

「ちゃんと説明しています」と

返ってくる。

 

『わかるように』

『ちゃんと』

 

って、なんと曖昧な表現であろうか。

(ホント、言葉には気をつけなくちゃ。)

 

「本当に、説明しているんですか?」

なんてききたくなることもあるけど、

そんな質問をすれば、いい気持ちには

なれませんよね。

 

『本当に』

これも曖昧だ(笑)

 

説明不足の職場で、

どんな不具合が起こっているかというと、

説明する側、教える側が、

相手が、何がわからないのか、

理解していないことが多い。

 

そして、説明する側、教える側は、

「説明した」「教えた」気になっていて、

伝わったかどうかを確認していないことが多い。

 

「わからないことがあったら、

遠慮なく聞いてねって

言ってるのに。きいてこない。」

と嘆いてる。 

 

指導されている側は、

「何がわからないか、わからない」

「何にイライラしているかわからない」

「完成形が見えない」

と言います。

 

ホント、

コミュニケーションは

カンタンではありませんね。

 

今日読んだ諸藤さんの記事にこんなことが書かれていました。

signifiant.jp

「会社の存在意義のみを定義して、ミッションからビジョン、

戦略へのブレークダウンもしていないのに、なぜかみんな、

自分の考えをわかっているだろうと思い込んでいました。」・・・と。

 

「会社経営を形式知化せずに、全体の意思決定を自分の頭の中で

統合して、ひとりで回そうとしていた」・・・と。

 

 形式知とは・・・

主に文章・図表・数式などによって説明・表現できる知識を指す。

 

人材が固定化した組織では、

この形式知が欠けているように思う。 

 

 

 

今の仕事、課題、テーマについて話をするとき、

うまくなくても、図や、表にしたものを見ると、

それを見ながら、

相手とのズレ感に気づきやすくなります。

 

それに気づくと、

コミュニケーションの違和感が、

減ってきます。

 

自分が言ったことが伝わらない。

伝わったはずなのに、

アウトプットがズレている。

伝えたはずなのに、

行動に結びつかない。

 

それに対して、

「言っただろ!」と言い放って、

説明不足のままダメ出しだけでは、

目の前のことが進みません。

 

思い通りの結果にならなかったり、

結果に違和感を感じたら、

相手と言葉のコミュニケーションと、

形式知のやり方で解決することを

お勧めします。