「バカにされている」ことを気にしない。
「周りから、バカにされたくない。
嫌われたくない。後ろ指さされたくない。」
メンバーから、そんな相談を受けたリーダーの方とお話する機会がありました。
「せっかく学んだコーチングを活かそうと思ったんだけど、なんだかぐちゃぐちゃになっちゃって。ドツボにはまっていきまして・・・」
相手を励まそうと思っているんですけどね。
前向きに導こうと思っているはずなのに、ドツボにはまるってあるんですよね。
次に会ったときに、どんな話のもっていきかたをしたらいいのか
一緒に考えていきました。
バカにされていると言っている人には2つのパターンがある。
①周りは何も言っていないのに、思い込んでいる。
②周りの言動で、そう思っている。
相談されると、
目の前の相手は①なのか②タイプなのか、
なんで①になっちゃうのか、どんな言動が馬鹿にされていると感じるのか、
まずは知りたくなってしまうのが心理だと思う。
『なぜ、知りたいのか?』
それは、状況がわかればわかるほど、相手にアドバイスできるから。
いや、「相手の役に立てると思っているから」かな。
最初は封印しなくてはいけない。というより、
バカにされなくなった日々をイメージしてもらうところから始める。
・バカにされないとどんな気持ちでいられるか?
・バカにされないとどんな自分になれるか?
・バカにされないと周りとどんな会話をしているか?
・バカにされないと何かやってみたいことはあるか?
・その働き方で自分が大切にしていることは何か?
相談を受けると「こんな当たり前のこと」だからと
質問を躊躇したくなるかもしれない、
バカにされている本人も「早く解決したいのに!」と
焦っているかもしれないけれど、
うまくいったときの『未来』の先取りを話すことは、
うまくいったことをリアルに感じるためにも重要なこと。
スポーツ選手はよくやってますね。
優勝インタビューを考えるとか、
金メダルをとったときのポーズをやり続けるとか、
そのときのことを考えるのではなく、感じきることを
コーチングでは大切にしているんです。
さて、自分の望むイメージを気分よく話したら、
バカにしているやつらへの憎さが増しちゃうようなので、
いつもと視点を変えてアプローチします。
「バカにされていない時って、どんな時?」
「今の経験は、どんなことに役立つと思う?」
「あなたが尊敬している人だったら、どうしているかな?」
もしかしたら、いつもバカにされていないのに、昨日バカにされてプンプンかもしれない。
もしかしたら、この経験は反面教師として活かせるかもしれない。
もしかしたら、尊敬する人の考えを実践できるかもしれない。
バカにしている人に、どう攻撃するかしか考えていなかったものを、
いろんな考え方を提示することで、相手の頭の中を混乱させて、整理する。
こういう視点を変えるアプローチを体験すれば体験するほど、
目の前のことにプンプンすることを攻略するより、
視点を変えて新しい考え方を手に入れたほうが、
本当に自分がやりたいことに集中できる環境をつくることができるんですよね。
おっと、忘れていた「アドバイス」
ここまで頭を混乱させて切り替えを勧めても、うんうん唸っているなら、
今までの情報を統合させて、感じたことを伝えてみる。もしくは、アドバイスの選択肢を提示してみましょう。あくまでも相手が自主的に選んで行動するために。
そうすることが、相手の自信にもつながります!