ノーベル賞を受賞しても、2回謝罪会見をしている。
恥ずかしながら、こういうことだったのかぁ・・・と、
山中教授の話をきいて理解した。
そして、人間は「にんげん」とも読むけれど、
「じんかん」とも読むらしい。
「じんかん」は世間という意味。
スピーチの内容は、youtubeで見ていただくとして、
私自身は、ああこの話し方いいな~と感じながら聞いておりました。
うまいとか、流ちょうとか、強気とかそんな感じはありません(笑)
説得力・・という感じでもありません。(あ、山中教授ごめんなさいm(__)m)
朴訥とした話し方の中に、嘘がない、誠実で、実直で・・
そして自分の言葉で伝えようとしている印象を受けたんです。
自分の中から感じ取ったものを伝えるには自分が体験した話が一番です。
そのスピーチの中には決して「すべき」とか「やらなきゃだめ」というニュアンスは伝わってこない。これが言えるのは、自分が体験することを大事にしているから、体験することを面白がっているからだな~と思いました。めっちゃ人間臭い方でした。
さらに興味がわいて、高校生へのスピーチを見てみたら、
やっぱりお題は「塞翁が馬」
「人間万事塞翁が馬」 京都大学iPS細胞研究所所長 山中 伸弥 教授 - YouTube
この年齢だから言える言葉なのかもしれません。
・整形外科医になりたくて整形外科医になったけど、
上司に恵まれず手術も下手で・・
・臨床医として人を救おうとして研究に没頭したけど、
アメリカと日本の研究スタイルに馴染めなくてうつになりかけて・・
・やっぱり整形外科医に戻ろうとして、きっかけを失って・・
山中教授は、何度も「逃げた」という言葉を使っていました。
整形外科医としてだめだから「逃げた」
臨床医としてネズミの世話がいやだから「逃げたくなった」
だけど整形外科医に戻らなかったから、ノーベル賞がとれた。
それも塞翁が馬。
ノーベル賞がとれたけど、その後2回謝罪会見をした。
それも塞翁が馬。
世間から見て、悪そうなこと(逃げる)は、いいこと(ノーベル賞)につながったり、
世間から見て、いいこと(ノーベル賞)は、悪いこと(謝罪会見)にもつながる。
だから「目の前のことに一喜一憂せず、どしんと構えよ!」がメッセージでした。
悪いことがあったとしても、『良くなる前触れである』そう考えると、良くなる未来に向かって行動するパワーが生まれる。
悪いことがあったから、このまま悪いことが続くのではないかではなく、悪いことがあったら、良くなる前触れなんだ!と信じること。その考え方が今日を生きることにつながるのだと思うのです。