ビジネスコミュニケーションのあれこれ

ビジネスコミュニケーションのヒントになるような記事ピックアップして、実践的な考え方や気づきを綴っています。

人格じゃなく、事実に焦点を当てる。

コーチングを教えていく中で、

 

必ず、

『傾聴』することの重要性を

伝えていくのですが、

コーチングやコミュニケーションに

興味のある方は、

 

「傾聴」とは、

受け止めること・・・って、

ほどんどの方が理解しています。

 

受け止める以外に、

例えば、

「否定しない」

「判断(ジャッジ)しない」

なんていうのも、

『傾聴』にはかかせないマインドだ、

ということも、理解しているのですが、

 

ということは、こんな枕詞は使っていないよね。

・・・と聞くと、

 

「でも」「だから」「だって」

「それはない」「言ったよね」

「話したよね」「書いたよね」

「前にもあったよね」

 

だまってしまうかたもチラホラ。

意識はしているものの、

相手の話は「うんうん」といって、

相づちはうっているものの、

「余計なひとこと」が、

全てを台無しにしてしまうのです。

 

「言ったよね」の中に含まれるのは、

『何度言わせたら、わかるの?』

というメッセージ。

 

「前にもあったよね」の中に含まれるのは、

『また失敗して・・。ちゃんとチェックしなさいよ!』

というメッセージ。

 

どちらのメッセージにも含まれるのは、

『私は悪くない』『あなたは、ダメな人』

 

本来は、うまくいっていないことを早く改善したいのに、

最初に「あなたはダメな人ね」というメッセージを送ると

 

『人格否定された』

 

というとことから、コミュニケーションが出発します。

 

確かに、

できない人を指導するのは必要なんですよ。

早く改善してもらわなくちゃいけないんですよ。

 

でも、

そのメッセージを加えることで、

「やる気なし!」の状態を

あたえてしまうことがあるんです。

 

本来の目的は、

「早く一人前になってもらうこと・・」

なのではないでしょうか。

 

目的を見失うと、

やる気なし貯金をためてしまうことに

なってしまいます。

 

こんな話をしていると、

じゃぁ、どう伝えたらいいのか?

とご相談を受けます。

 

その枕詞をとっちゃえばいいだけです。

その枕詞をとって、

「できていないところ」を伝えて、

改善してもらうだけでOK!

 

何度も、そのミスを繰り返すようであれば、

「何度も同じミスしているね。

次からミスしないようにどんな工夫ができるか

考えて報告してくれる?」

でいいのです。

 

甘い!

甘い!

甘ーーーーーーい!

 

とお叱りがあるかもしれません。

 

それでは、質問です!

今まで、叱って、責めて、

「前にも言ったよね」

といって、改善してきたのでしょうか?

 

もし改善していないのであれば、

その伝え方がパフォーマンスを

落としている可能性が高いのです。

 

甘い!と言う前に、

「早く一人前になってもらうこと・・」

というゴールに向けて、

新しい策を行動に移すことを

お勧めします。